となえたてまつる|TONAETATEMATSURU
三重県伊賀市島ヶ原地区にある観菩提寺(正月堂)には、秘仏十一面観音像が有り、三十三年に一度しか開帳が行われない。ご開帳の度に(三十三年毎に)、島ヶ原地区の住人が寺の御詠歌を歌いながら鐘を鳴らし観音様をお迎えする儀式がとり行われる。この作品は、三十三年毎に謳われる観菩提寺の御詠歌「松風」の継承の有り様をモチーフにした作品である。御詠歌の練習風景と、三十三年前と六十六年前のご開帳時の様子を含めたインタビュー、当時撮影された写真等を素材とした映像を畳に投影している。また御詠歌の譜面も畳と同じ大きさ引き伸ばし、島ヶ原地区の河原石に固定される形で展示される。